集中力の向上と維持と自律神経のコントロール
“自律神経”を整えるには、交感神経と副交感神経のバランスが大切ですが、この2つは環境に大きく左右されます。例えば、喫茶店などに行くとBGMがかかっていますが、自身の琴線に触れる曲が流れると、大抵の人は交感神経が一気に高まります。それまで無意識の状態でいたのに、好きな曲が流れると“意識する状態”に引っ張られる。しかしそれは、ゆったりとした曲を聞けばゆったりとした気分に、アップテンポの曲を聞けば気分が高揚するかと言えば、そうとも言えません。人の感受性には“美意識”が働いているので、スローな曲でも高揚感が高まるケースもあるかと思います。
これらを総合し、音楽を使っていかに集中力をアップさせるかを考えると、“長時間キープさせる”という発想ではなく、勤務時間内に“なるべく多く集中できる90分間を作ってあげる“という発想が大事になってくるのです。つまり、同じ性質の音楽を流し続けるのではなく、β波を促進させる音楽の次には、α波を促すリラクセーション効果のある音楽も織り交ぜるなどしたプログラム編成がもっとも理想的です。自律神経が働いている無意識の部分で、いかにほどよい緊張感をコントロールできるかが、良いパフォーマンスを発揮するための重要な鍵となります。“好かれちゃいけない”けど“煩わしく思われてもいけない”……そんな楽曲を編成すること、これぞ究極です。だからこそSDOのような専門的なBGMサービスは、効果的に集中力を高めてくれる可能性を秘めていると言えるのではないでしょうか。
人が乱される因子を考えると、対人関係もあれば、職場環境も当然あります。何らかの要因で人が乱されている環境下においては、働きやすい状況を作り、それをどれだけ維持できるかがポイントです。音楽にはそれに寄与する可能性があるのです。